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最新式のDCSへの移行による精製所の躍進

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最新式のDCSへの移行による精製所の躍進 hero image

世界第4位の亜鉛生産企業は、1時間当たり$100,000を超える予期しないダウンタイムによるコストと、運用上および財務上のリスクに直面していました。

原鉱にある他の鉱物や物質から純粋な亜鉛を抽出・分離するのは困難であるだけでなく、旧式の制御システムのスペア部品や技術的なノウハウの欠如、通信の制約があればプロセスはさらに困難になります。

これらは、ペルー/リマのネクサ・リソーシズ(Nexa Resources)社の亜鉛精製所が直面した技術的な課題の一部でした。そのプロセス制御およびオートメーションテクノロジのほとんどが15~20年前のもので、多数の古くなったコンポーネントに必要なスペア部品や特殊な専門知識は利用不可能であったか、利用するにはコストがかかりすぎました。

ネクサ・リソーシズ社のシニア・オートメーション・エンジニアを務めるダニエル・イザラ氏によれば、同社では一部のスペア部品を取得する価格がプロジェクトの総コストのほぼ50%になることが明らかになりました。

ネクサ・リソーシズ社は、ロックウェル・オートメーション50%、他のDCS製造メーカ50%のハイブリッド制御システムを使用していました。陳腐化の脅威に加え、ネクサ・リソーシズ社の各制御システムのコネクティビティサーバは、相互に通信できず、1つのヒューマン・マシン・インターフェイスには、60種類のオペレータグラフィックを使ってわずか1,700程度の信号を表示できるだけでした。

ネクサ・リソーシズ社は、2種類のエンジニアリングステーションを使用していましたが、ユーザのトレーニング、両方のノウハウの維持、スペア部品の入手の問題がありました。よって、予防保守を選択する余地はありませんでした。

DCSを最新化して安全性と信頼性を向上させる方法をご覧ください。

互換性がないことを克服

これらの課題に直面したネクサ・リソーシズ社にとって、互換性のない制御システムを最新のテクノロジに入れ替え、それを生産に影響を出さずに行なうことが必要であることは明白でした。移行完了までのシャットダウン時間は、週2時間、月4時間に制限されました。

この短時間で、古いシステム図と限られた技術的なノウハウで取り組む必要にも迫られました。オペレーションおよび精製所のスタッフは、旧型の制御に慣れていたため、システム、配線およびプログラミングへの変更で、プロセスが破綻することを危惧していました。

イザラ氏は、ネクサ・リソーシズ社が以前のControlLogix®およびCompactLogix™の拡張をベースにして、その他のプロセス制御を統一されたPlantPAx®分散制御システムに統合することにした、と説明しました。

プロジェクトの範囲には、冗長イーサネットによる通信ネットワークのアップグレード、ワークステーションおよびサーバの刷新、2つのリモートI/O (RIO)キャビネットの設置、および冗長CPUによるアップグレードが含まれていました。ネクサ・リソーシズ社は、既存のControlNetプロトコルを使用することができました。

イザラ氏は、同社の2ヶ月の移行プロジェクトを最小限のリスクと最適なスケジュールで実施するため、彼と彼のチームは、精製所の信号、配線および端子台を予め特定して準備を進め、2時間/4時間のブロックで工場のシャットダウンを綿密に計画した、と説明します。

また、既存の制御室で事前トレーニングを実施し、ネクサ・リソーシズ社の技術者による工場受け入れ試験(FAT)を行ない、新たなロックウェル・オートメーションのプラットフォームとの初期コネクションを確立してから、それぞれの機能領域の制御ループを移行しました。

従業員が新規のソリューションに慣れ、フィードバックを共有するため、同社は2~3ヶ月間、新旧の制御システムを並行して運用しました。まず、重要度の低いループおよび信号から始めて、ポンプごとに移行しました。事前に信号およびワイヤを特定しておくことで、工場の稼働中に移行することができたため、シャットダウン時期のみに作業を集中する必要はありませんでした。

最適化を達成

制御システムの移行およびアップグレードの結果、ネクサ・リソーシズ社は以下を含む多数の改善を達成することができました。

  • 湿式精錬アプリケーションの制御システムの信頼性が100%に到達
  •  DCSのシャットダウンによる安全関連事故がゼロに
  •  テクニカルサポートが利用可能に
  •  精製所に必要なスペア部品を在庫
  •  移行の段階的な統合による低コスト維持

ネクサ・リソーシズ社は、旧システムの移行プロジェクトを成功させる過程で、以下が重要であることを学びました。

  • 綿密なスケジュール
  • プロジェクト開始時からオペレータおよびメンテナンススタッフを参加させ、プロジェクトの計画、管理および実行の開発の柱となる部門と継続的に意思疎通し、調整を行なう必要があること
  • プロジェクト実施期間中の遅延を回避するために、技術資料の検証が必要であること
  • 移行開始前に緊急時対応策を用意し、全部門に配布すること

本ブログは、『Control』のエディタの記事に基づいています。

公開 2019年4月3日


Jim Montague
Jim Montague
Executive Editor, Control
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