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Automation Today Issue 61

スマートコンベアが無限の可能性を開く

独立型カートテクノロジに基づいた新しいKUKAシステムは、組立バッファリングの課題を解決する桁違いの柔軟性を特長としています。

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どの自動車車体工場でも、サブアセンブリをA地点からB地点に正確かつ効率的に移動することは重要な課題です。しかしながら、最適なスループットの実現は単なる速度の問題ではありません。一部のシステムのダウンタイム時に、他のシステムの生産速度を落とさずに対応できる搬送戦略が必要です。

クーカ・システムズ社の高度テクノロジグループを率いるケビン・ローレンス氏は次のように述べています。「製造工程は完全なものではありません。部品がドックに入る速度と別のドックから出る速度が同じになることはありえません。問題が起こる可能性があまりにもありすぎます。」

バッファリングゾーンがこの課題を解決し、潜在的な障害があってもプラントが生産目標を達成することを可能にしてくれます。集積コンベアをベースにしたバッファリングゾーンにより、一定の速度でのシステム間の搬送が可能になり、消費システムの速度が低下したり、ラインが停止した場合は、生産システムからのアウトプットを保管できます。

しかしながら、近年、車体工場は混合モデルの組立の方向に進んでおり、サブシステムの増産に対応した生産が前提になってきたため、従来のバッファリングでは目的を達成できないことが多くなりました。

ローレンス氏は次のように説明します。「これらのバッファリングシステムに必要な要件が、単純に本来の目的を超えてしまったのです。工場の連続運転の維持を想定したシステムは、必要な機動性を持てなくなり、それ自体がダウンタイムを起こしやすくなったのです。」

MagneMotion QuickStickシステム

現代の工場に対するより良いアプローチ

現在の組立工場の現実の問題に対処するために、KUKAシステムズ・ノース・アメリカ社は最近、KS BOLTバッファリング・オーバーヘッド・リニア搬送システムを開発しました。クーカ・システムズ・ノース・アメリカ社はドイツを本拠地とする、自動車産業の生産システムの世界的に大手のプロバイダであるKUKA AGの一員です。

摩擦ベースの搬送を使用する従来のバッファリングとは異なり、KS BOLTはロックウェル・オートメーションのMagneMotion®による独立型カートテクノロジに基づいています。このシステムの特長は、QuickStick®インテリジェントコンベアです。

リニアモータと内蔵モータコントローラで構成されたQuickStickシステムは組み込まれた位置検知機能を採用し、ループ形式のトラック上で個々のキャリアを個別に制御できます。加速、減速、速度、および位置はプログラムできます。

組み込まれたインテリジェンスの力

ローレンス氏は次のように述べています。「リニアモータ技術のおかげで、KS BOLTは非常にスマートなシステムになりました。位置センサがモータに組込まれているため、1つ1つのキャリアと部品の正確な位置を常に知ることができます。」

一方、従来のコンベアは外部の近接センサに基づいてベルト上のパレットの動きをモニタしますが、ペイロードを個々に制御または追跡することはできません。従来のコンベアは一方向にしか動きませんが、KS BOLTは双方向に動きます。

ローレンス氏は次のように述べています。「双方向機能は特に、生産システム/消費システムの同期が外れたときに役に立ちます。インテリジェントシステムは常にすべての部品がどこにあるかがわかっているため、必要に応じて適切なモデルを自動的かつ個別に搬送できます。」

KS BOLTは、マルチモデル工場での適切なシーケンスを簡単に実現できる効率的なソリューションでもあります。ビークルごとの正しい部品のシーケンスを簡単に実現するために、多くの工場では、モデルごとの部品を搬送する個別の搬送システムによる選択バンクが確立されています。

「KS BOLTシステムの優れた追跡機能のおかげで、組立工場は、選択バンクと個別のコンベアを1台のKS BOLTシステムに置き換えることができます」と、ローレンス氏は語ります。

コンポーネントが少なく、メンテナンスが簡単

モジュール式設計を特長とするKS BOLTシステムは、メンテナンスも簡単になります。

ローレンス氏は次のように述べています。「KS BOLTシステムでは基本的に、故障するものがほとんどありません。コンポーネントの数が極めて少ないからです。

KS BOLTシステムには、押し出しアルミニウム製トラック、ソリッドステート式QuickStickリニアモータ技術、メンテナンス不要のキャリア、さらに、ローラ・クラスタ・ホイール・アセンブリが組み込まれています。

ローレンス氏は次のように述べています。「予知保全を可能にするために、リニアモータのヘルス状態が消費電力の変化で個別にモニタされています。まれにモータを交換する必要がある場合は、KS BOLTは制御システムを介してアラートを配信します。」

ローラクラスタまたはホイールの修理が必要な場合は、システムは問題のあるキャリアを正確に指摘します。摩擦ベースのシステムとは対照的に、修理可能なコンポーネントにトラック外部から簡単にアクセスできます。

KS BOLTの真の利点は、多様な産業アプリケーション、および将来の製造要件への適応性でしょう。

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