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大連地下鉄は、インテリジェンスでエネルギー使用量を削減

ロックウェル・オートメーションの制御および情報ソリューションをシステムに統合して、データの関連付けおよび視覚化、共有を実現

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大連地下鉄は、インテリジェンスでエネルギー使用量を削減 hero image

課題

  • 温度・気象条件の変化と利用者数の増加に対応すべく、大連地下鉄はエネルギー使用量の効果的な制御・削減方法を模索する必要があった

ソリューション

  • FactoryTalkソフトウェアスイートで、データ収集および包括的なレポート作成を実現
  • CompactLogix制御基盤とのネイティブ統合で、システム設計や立上げ、保守を簡便化

結果

  • 地下鉄システム全体でのエネルギー消費が12%削減される見込み
  • 結果的に、地下鉄システムの年間コストが2%削減される見込み

背景

中国は、13億6000万もの国民の生活のため、交通システムの改善を目指しています。これは決してたやすい事業ではありません。中国では9つの大都市に市内全域をカバーする地下鉄が敷かれ、その他28もの都市が地下鉄路線を敷設中、もしくは5年以内に敷設を計画中という状況です。

遼寧省南部に位置する大連市は重要な港湾都市であり、伸び続ける人口に対応する交通システムを必要としていました。とはいえ、バスや路面電車は渋滞の原因となっており、全体的に起伏の多い地形は自転車通勤には不向きです。

大連の現行の地下鉄システムには3つの路線があり、2つが実際に地下を走る線、1つは地上を走る軽量軌道交通(LRT)です。さらに新規敷設および区間延長計6路線が2020年までに完成予定です。現行路線は全長100km (66マイル)以上、利用者は年間1億人を超え、中心部に50駅を配しています。

課題

大連地下鉄のビルオートメーション制御システム設計にあたり、エンジニアたちはLogixコントローラを標準としました。オペレータは、市内全域に広がるシステムのHVACや照明、緊急信号、エレベータシステム、その他電気的コンポーネントを効率よく管理するため、高度かつ一元的な制御手段を必要としていたのです。

また、Logixベースのシステムは、香港、北京、南京、天津など、他の主要都市の地下鉄システムですでに成果を挙げていました。

新しいビル・オートメーション・システム(BAS)を手に入れたシステムプランナたちは、エネルギーコストの削減と利用者にとっての快適さを追求しました。夏はモンスーンの影響で湿度が高く、冬は寒くて乾燥している大連では、いかにHVACシステムに過大なエネルギーコストをかけることなく利用者にとって快適な環境を維持するかが大きな課題となりました。HVACシステムは全エネルギー使用量の55%を占め、残りが照明やエスカレータ、安全システムその他の電気設備に費やされていました。

エンジニアたちは、各駅と運転管理センタ(OCC)の両レベルで正確なデータにアクセスできるよう、制御システムに直接接続されたソリューションを求めていました。

ソリューション

個々の駅に配備されたAllen-Bradley®のMicroLogix™およびCompactLogix™冗長コントローラは、大連地下鉄システム全体で50台以上、I/O点数は約10万にも上ります。1つの駅に通信コントローラとして通常2組のPLCが配置され、これらがHVACやエレベータ、アラームシステムに使用されているさまざまなデバイスからデータを抽出し、集計します。

可視性を高め、制御システムから直接実用的なエネルギーデータを抽出するため、エンジニアらはロックウェル・オートメーションのFactoryTalk®ソフトウェアスイートを選びました。FactoryTalk Historianソフトウェアは、PLCから路線ごとに最大1万のデータタグを収集します。その基準は、駅の気温や湿度、二酸化炭素濃度、その他の環境データです。

FactoryTalk View Site Edition HMIソフトウェアと冗長サーバの組み合わせにより、電気や水、HVACの使用状況のデータを包括的かつ正確に把握できます。

「コントローラのデータはエネルギー・インテリジェンス・システムと直接統合されているため、オペレータはBASの動作を総合的に把握できます」と、大連地下鉄のチーフエンジニアを務めるヘトン・ワン氏は説明します。

ロックウェル・オートメーションのFactoryTalk VantagePoint®ポータルがこれを受信してBASデータに関する高度な分析とレポート作成を行ない、生の数値データから実用的な情報を共有できるダッシュボードを構築します。オペレータはこれらの情報を基に作成されたトレンドレポートを見て、システムが自動的に反応するよう設定を行なうことができます。例えば、蒸し暑いなか混雑が増す夏場の夕方の帰宅ラッシュ時には、システムが自動的に冷房を起動し、通勤客が目的地まで快適に過ごせるよう車内を涼しく保つような仕組みです。

また、突然の利用状況の変化や予想外の気象状況が発生した場合には、どのシステムも、OCCまたは各駅でのオペレータによる手動調整が可能です。

BASの情報はすべてAllen-BradleyのPanelView Plus™グラフィックターミナルに表示され、モニタ・制御されます。オペレータはOCCにいながら各駅の電気設備やデバイスの状況をモニタし、平常動作を監視できるため、緊急時にも素早く対応できます。

結果

このようなシステムアーキテクチャに加えてFactoryTalkソフトウェアスイートを実装したことにより、オペレータがシステム全体の状況を視認しやすくなりました。気象条件や利用状況、トレンドに応じてシステムのパフォーマンスを調整できるようになったおかげで、大連地下鉄システムは年間エネルギー使用量の12%低下を見込んでおり、これは2%のコスト削減に相当します。

「金銭的な節約が実現しただけでなく、エスカレータや非常口、信号などが一元的に制御されることで、利用者にとっての安全性も高まりました」と、ワン氏は述べています。

また、より応答性に優れたシステムによって駅や車内の環境が制御されることにより、乗車時間をより快適に過ごせるようになりました。

BASシステム全体の安定性と快適な環境を維持するため、大連地下鉄は目下、FactoryTalk AssetCentreソフトウェアの実装を計画中です。このソフトウェアは、資産にフォーカスしたツールセットを提供し、すべての駅のBASに対する一元的かつ安全な管理をサポートします。これを実装することで、将来の障害回復も円滑になります。

ここで紹介した成果は、大連地下鉄がロックウェル・オートメーション製品およびサービスをその他の製品と併用した結果です。実際の成果は事例ごとに異なる場合があります。

商標について:
Allen-Bradley、CompactLogix、FactoryTalk、MicroLogix、PanelView、およびVantagePointは、Rockwell Automation Inc.の商標です。

公開 2016年2月9日

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