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スマート・コネクテッド・ファクトリでTime to Value (TTV: 価値実現までの時間)を促進

競争力を維持し、企業全体の効率化を実現するために、食品&飲料製造業のデジタルトランスフォーメーションの価値を明らかにします。

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消費者はこれまで以上に、食品&飲料の選択に際し、知識を深めています。消費者は、原材料やその産地についてより詳しく知りたいと思う一方で、選択肢やパーソナライゼーション(個人向けに最適化すること)を求めています。パッケージのサイズから製品のバラエティ、そして元旦からイースターまですべての祝日を祝う季節のバリエーションまで、新しく革新的な製品への需要は増加の一途をたどっているのです。

食品の品質と安全は最も重要であり、安定した高品質の製品をリーズナブルな価格で提供することが期待されています。さらに、消費者向け包装商品(CPG)メーカは、市場投入までの時間を短縮しなければならないというプレッシャーに直面し続けているため、スピードが要求されています。

製造メーカには、複数のSKUを工場で生産し、製品の切換えをより迅速に行なえるよう、より機敏な対応が求められています。また、食品の安全、従業員の安全、環境への影響などに関するコンプライアンス要件も満たさなければなりません。

原材料、素材、エネルギーコストの上昇に伴い、製造工程における歩留まりの向上と無駄の削減を求める圧力がますます高まっています。これに対処するため、大手食品&飲料メーカは、競争力を維持し、業務における新たな効率性を実現するために、デジタルトランスフォーメーション

を活用しています。

未来の工場は、食品&飲料メーカが競争力を維持するために重要な役割を担っています。スマート、セキュア、コネクテッド、コンプライアンスを備え、ROIの最大化、資産活用の最適化、市場投入に要する時間の短縮、さらにはオペレーション全体の品質とコンプライアンスの維持に貢献します。

この記事では、食品&飲料製造業におけるデジタルトランスフォーメーションから得られる価値をどのように見極めることができるかを考察し、業務において価値を実現するための重要な成功要因について探ります。

現在の状況

食品&飲料業界では、世界的にも、またここオーストラリアやニュージーランドでも、工場内の加工機器や包装機における自動化や制御システムへの大規模な投資が行なわれています。この分野への投資とイノベーションは今後も継続されるでしょうが、多くの食品&飲料加工業者は、生産、品質、材料管理などの重要な機能を、依然として紙ベースのシステムで運用しています。

紙ベースのシステム、スプレッドシート、またはERPシステムに頼ってサプライチェーンを介して材料を追跡していると、情報へのアクセスは制限されます。これらの方法では、生産に関する意思決定を効率的に行なうために必要な、きめ細かい工場現場の情報を提供することはできません。成功するためには、完全なトラック&トレース機能と、文脈的な品質データのための信頼できる唯一の情報源が必要です。

今日、食品&飲料メーカは、生産管理、品質管理、信頼性などの業務支援機能のデータとワークフローをさらに統合し、自動化する機会を得ています。

製造実行システム

(MES)は、その中核機能がサプライチェーンと生産管理に集中しているため、重要な機能を提供することができます。このシステムの価値は、ERPと工場レベルの制御システムの両方とリアルタイムで効果的に通信する能力です。注文を生産に移し、製造工程を指揮し、システム内を移動する注文を追跡します。注文がプロセスのどこにあるのかを正確に示し、原材料の消費量を追跡し、ERPレベルまでレポートすることができます。

MESをオートメーションレイヤと統合することで、さらに多くのことが可能になります。このシステムは、工場フロアのスマートテクノロジを活用し、機械の準備状況(清掃、前注文の完了、材料搬入システムなどを含む)を含む幅広い主要業績評価指標(KPI)を継続的にモニタし、それに基づいて行動します。これにより、重要な情報の可視性が向上し、迅速な評価と、よりスマートで迅速な生産上の意思決定が可能になります。

これらのデジタルソリューションを早期に導入した企業からは、新製品導入期間の大幅な短縮、従業員の生産性の向上、予定外のダウンタイムの大幅な削減、品質コストの削減など、主要な分野で多くのメリットが得られています。

組織の既存システムがモノのインターネット(IoT)プラットフォームを活用する場合、これらのシステムに接続し、既存のデータを活用することができます。そして、この情報を関係者に適切な文脈で提供することができます。生産管理、品質管理、信頼性、継続的改善のいずれであっても、これらのリソースにより、より良い情報に基づいた意思決定を迅速に行ない、オペレーションを最適化することができます。

成功の要因は何なのか?

デジタルトランスフォーメーションは、イノベーションと生産性を加速させるものですが、複雑な取り組みでもあります。現在、産業界の組織のうち、全社的にデジタルトランスフォーメーションのプログラムに着手しているのは、わずか16%にすぎません。ほとんどの試みは、企業が投資を結果につなげるのに苦労しているため、誤ったスタートに終わっています。では、どうすれば成功を収めることができるのでしょうか。

デジタルトランスフォーメーションの成功への道は、テクノロジやデータから始まるのではありません。それは、達成したい成果、そして解決しようとしている問題について、明確なビジョンを持つことから始まります。ビジネスと業務にとって価値があるのはどこかを理解することが重要です。これには、次のような要素を考慮する必要があります。

  • 現在の業務上の課題は何か、どのような成果を求めているのか?
  • プロセスや製品構成はどうなのか?
  • 規制や輸出入のコンプライアンスレベルはどの程度か?
  • 既存のシステム、技術、人材

デザイン思考のような方法論は、業務における具体的な価値機会がどこにあるのかを理解する段階でよく使われます。解決したい問題、解決方法、解決することの価値を理解すれば、緊急性と投資対効果に基づいて解決策に優先順位をつけることができるのです。

また、段階的な投資のロードマップを持つ戦略的な計画も重要な成功要因です。デジタルトランスフォーメーションは、1回で終わるイベントではなく、業務に新しい能力をもたらし、その能力を継続的に構築していく旅なのです。多くのソリューションは、アジャイルな実装と展開に最適です。

オートメーションシステムによって毎日生成される膨大な量のプロセスデータと資産データ、およびヒストリアンやその他の異種データベースに収集されたデータがあります。IoTプラットフォームを活用することで、これらのシステムとデータソースを接続し、人々がさまざまな役割においてより良い判断を下せるよう、情報や洞察をほぼリアルタイムで提供することができます。多くの製造メーカは、デジタルトランスフォーメーションのプロセスを開始するために、グリーンフィールドプロジェクトや新しい機械が必要だと考えています。しかし実際には、既存のシステムでデータ駆動型オペレーションから得られる価値を今すぐ実現することが可能なのです。

また、「人」も成功のための重要な要因です。チームには、経営幹部によるスポンサーシップとリーダシップが必要です。現在または将来のデジタル・トランスフォーメーション・チームの可能性を最大限に引き出すには、IT、エンジニアリング、オペレーションなどの人材が、経営陣のサポートとともに働くことが極めて重要です。また、チームを強化するために、運用技術(OT)とその業界での経験を持つ信頼できるパートナの経験を活用することをお奨めします。

未来の工場を今すぐ作る

多くのCPG企業が、企業全体の知見を必要とする変革的な成果に照準を合わせるにつれ、目標を達成するためにはパートナのエコシステムが必要であることに気づき始めています。過去数年間、私たちは、デジタル投資を活用するためのより良い方法を探している多くのCPG企業と仕事をする機会を得ました。

未来の工場は、スマート、フレキシブル、セキュア、コネクテッド、コンプライアンス、データ駆動型の要素を備えています。今日、可能となっています。もしかしたら一足飛びにはいかないかもしれませんが、これらの実現技術とデジタルソリューションが、この地域の食品&飲料産業の将来の成長とサステナビリティ(持続可能性)にどのように貢献するのか、私は楽しみにしています。

 

デジタルトランスフォーメーションが、お客様の成功に向けたより大きな価値を実現し、業務の俊敏性を最大化する方法についてご紹介

しています。

公開 2021年12月28日


Glen Jacob
Glen Jacob
Food and Beverage Industry Manager, Rockwell Automation South Pacific
連絡先:
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